“【3分で分かる】美術絵画の歴史。”

History of painting art.

美術・芸術の誕生は、ざっくり2万年前からと言われます。 そんな途方もない歴史があるので、少しとっつきにくいですよね。

しかし、なんとなくの「流れ」を知っているだけでも、絵画鑑賞や制作も厚みを増してきます。知っていて損になることはありません!

というわけで、今回は美術(絵画)の歴史を、西洋中心に、「古代」「中世」「近世」「近代」「20世紀から現代」の大きく5つに分けて大まかに解説していきます。

古代

テスト

西洋美術はキリスト教の存在が大きいので、キリスト教を中心に美術も発展していきます。一方で、キリスト教が誕生する以前の美術の全てを指して「古代」の美術とします。

有名どころで言うと、ラスコー洞窟の洞窟壁画があります。この頃の美術は、絵画と言うよりも、遺跡に近い感じですね。また、ほとんどが作者不明です。

テスト

テスト

そして紀元前〜5世紀頃にかけては、古代ギリシャ美術や古代ローマ美術が発展します。「ミロのヴィーナス」や「コロッセオ」など、美術の教科書で見たことがある人も多いのではないでしょうか。この時期も、絵画と言うより彫刻や建築といったイメージが強いですね。

しかし、この卓越した人体美や装飾などは、ここから約1,500年後の「ルネサンス」の時期に「理想の美術」とされるものになります。

中世

テスト

テスト

中世の美術も、キリスト教を中心として発展していきます。しかし、古代ギリシャや古代ローマで見た卓越した人体表現はどこへやら・・・・・・。のっぺり・ぺったりとした表現が目立ちます。

この頃の美術は、モザイク画が主流なので、平面的に見えるのは仕方ないのかもしれませんが、それでも一気にヘタ???になったように見えてしまいますね。

これは、キリスト教の考えの一つである、偶像崇拝をよしとしない考え方から、「神様は人間らしく描いてはダメ」とされていたのです。しかし、文字が読めない人が多かった当時は、信者を増やすためにも、絵のような分かりやすい表現方法で伝える必要がありました。そして、立体的に描くことを避けた結果、このような平面的な表現に行き着きました。

また、1200年頃から1400年にかけて、左右対象のカッチリとした「ゴシック」と呼ばれる美術様式が出てきます。ゴシック美術になると、神様も少し人間らしく描かれ始めました。この「人間らしさ」の現れが、次の歴史「ルネサンス」へとつながります。

近世

テスト

テスト

美術の巨匠といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ。この3人を思い起こす人も多いでしょう。そして、この3人が活躍したのが、近世(15世紀)の「ルネサンス」です。美術史では、彼らが活躍した約30年間を特に「盛期ルネサンス」なんて呼んだりします。

「ルネサンス」では古典時代、特に古代ギリシャや古代ローマの文化・美術を復興させようとするアート・ムーブメントが起こりました。

また、油絵が技術として確立してきたのもこの頃。特に北方ヨーロッパで研究が進み、絵の具の作り方なども広がりました。

16世紀頃の「後期ルネサンス」にさしかかると、闇と光のコントラストがダイナミックに表現された「バロック」と呼ばれる美術様式が誕生します。

テスト

テスト

「バロック」が誕生した背景として、16世紀頃に起きた宗教革命によるプロテスタントの台頭が考えらます。カトリックは、プロテスタントの方へ信者が離れていってしまうのではないかと危機感を抱きます。そこで、信者たちへの宣伝として、「インパクトのある絵を描いてほしい!」と注文したのが、このコントラスト強めの表現の始まりだと言われています。

テスト

テスト

さらに時代が進んで18世紀頃になると、「優雅だけど退屈」と揶揄されることが多い「ロココ」と呼ばれる美術様式が誕生します。このブランコの作品は、左下にいる貴族が女性のスカートの中をのぞいているシーンを描いています。貴族からのそういう注文だったのでしょう。このような、甘く快楽的で、フランス宮廷の貴族たちの趣味満載の作品が多くあります。

近代

テスト

テスト

その後、フランス革命により貴族階級が没落。それにとって代わったのが「新古典主義」です。「ロココ美術」の反動で誕生したと言われ、その表現は、デッサン中心のちょっとお固い感じが特徴的です。

しかし、「新古典主義」のマジメな表現に飽きてきた頃に「ロマン主義」が登場。ロマン主義の絵は、情熱的・冒険心溢れるものなど、その名の通り「ロマン」を感じる美術です。

テスト

テスト

「いやいや、空想ばっかり言われても。現実見て?」と、またもや反動が起きて誕生したのが「写実主義」。「写実主義」では、日常のリアルを追求します。

テスト

テスト

それまでの美術は、キリスト教のような宗教的、または歴史的なテーマで占められていました。 ところが、「写実主義」が求めて描いたのは労働者や農民の姿、なんでもない日常のワンシーンでした。そのため、このようななんでもない日常を「歴史画」と発表したところ、案の定スキャンダルとなりました。

ここまでの流れを見ると、この時期の美術は行ったり来たりを繰り返していることが分かります。

しかし、西洋美術の世界に、大きな波紋が起こります。ここでカメラが登場するのです。

カメラの台頭によって、西洋美術が長い時間をかけて追い求めてきた「リアル」が、いとも簡単にできてしまった。さらに、版画技術・印刷技術の発展により、「複製」が簡単にできるようになり、「一点モノ」という価値観も覆されます。

芸術家や画家たちは、「芸術・美術作品の価値とは?表現とは?」ということを、根本から考え直さなくてはならなくなりました。

テスト

テスト

そこからまず登場したのが、「印象派」です。日本人が特に好むと言われている絵画ですね。この頃、チューブ入りの絵具が発明され、画家たちのアトリエは屋外へ移動しました。光を追い求めた彼らの作品は、当初は美術界や世間からも相手にされませんでしたが、徐々に価値が認められるようになりました。

テスト

テスト

また、印象派と同時並行的に誕生した美術様式がありました。それが「象徴主義」です。 19世紀といえば、産業革命によって急激に世界が変わっていった頃。変わっていく世界に対して、希望よりも不安を抱える人も多かったようです。 「象徴主義」では、人間の不安や苦悩といった感情を、神話や文学を用いて象徴的に描きました。全体的に鬱々とした雰囲気が特徴的なのですが、そういうダークな部分に惹かれる人も多いかもしれませんね。

20世紀から現代

テスト

テスト

20世紀の芸術は、複数の芸術スタイルが同時並列的に誕生しては消えていき、まさに「アートのダイナミズム」「芸術の多様化」といったような言葉がよく似合う時代です。

精神世界の研究の発達によって誕生し、絵画でそれを表現した「シュルレアリスム」、形にこだわり、立体物を多方面から見て画面で再構成することで新しい形を探索した「キュビズム」、パフォーマンス的な要素が強い「象徴表現主義」など、様々な芸術がこの頃に誕生します。

画像:

そして、「現代アート」と呼ばれる今日のアートは、テクノロジーとの融合やデジタル表現など、絵画というメディアに囚われない作品が多く見られます。視覚だけでなく、五感で体感するアートです。

一方で、このように多様化してくると「なんでもアリ」な流れになってきます。多様化しているからこそ、根本的な「美術」や「芸術」についてこれからも考えつつ、そして新しい表現に挑戦していくことが求められているのではないかと思います。

美術・絵画の歴史は終わりではなく、これからも続いていきます。 今回の解説を参考にして、鑑賞や作品制作にぜひ応用してみてはいかがでしょうか。

参考文献

HaRU

クリエイティブディレクター/編集者。カルチャー&ファッションマガジンや大手百貨店のグラフィック、ナショナル企業のコンセプトデザインなどを手掛ける。デザイン思考を軸に、情報の編集、ストリーテーリングなどのコンセプト、企画立案からタイポグラフィー、グラフィック、WEB、プログラミングなどの多彩なツールを駆使し、戦略デザインやトータルアウトプットまでを担う。

THIS FEATURES

今回の特集

  • Art addiction.

    まるわかり最先端アートカルチャーガイド』学芸員の前に、アートが好きなもので。

    学芸員清水にすいが、今一番注目のアーティストをご紹介していきます。日本ではまだ馴染みの薄いアーティストも、積極的に解説していきますので、チェックしてみてくださいね。アート好きになるための第一歩。